3月9日、朝起きると真冬並みの寒さで顔が痛む。
障子を開けると眼を開けられないほどの朝日が。
庭の梅の花と川辺のクヌギの枝に降りた霜が朝日で縁取られていた。
那珂川にもうすぐ遡ってくるであろうアユ。
今、どうしているのだろうか。
茨城県の那珂湊港へ向かった。
那珂湊港にはすでに稚アユを狙う釣り人の姿が。
海はやや青白く濁り、サケ稚魚やボラ稚魚らしき魚以外は確認できない。
あまり釣れていない様子。
稚アユ釣りに初挑戦するも全くかからない。
小刻みにシェイクしたり、大きくしゃくったり、、、反応がない。
そんな中、カーブフォールでのみあたりがでることに気付いたが、時既に遅し。
強風により竿をたたんだ。
2019年のアユ!!
とても綺麗だ!
川で見る稚アユとはまるで色が違う。
青い。
去年の晩秋に川から海に流れ着いて、ようやくここまで育って、今度は那珂川を遡上する。
3月下旬には栃木県に達するだろう。
、、、遥か昔からずーっとこうして命をつないできたのだな。今まさにそんな奇跡のアユに対面している。
言葉に現せない気持ち。
まだ5~8cm と小さいけれど、友釣り解禁の6月には20cmを超えてくる。
強い。
那珂川でアユの友釣りを始めたのは2012年。
「アユ釣りって~、た~だ1日川に突っ立ってるだけで何が楽しいの?」
これが私のアユ釣りへのイメージ。
しかし、一瞬で覆った。
一番面白い釣りだ。
2012年は超不漁の年だった。数は30も釣れば上出来の年。
とにかくサイズが大きかった。
とにかく、引く。強い。
大のおとなが全身でやりとりしないと取れない。
そんな魚なんだと思い知らされて虜になった。
鋭敏なあたり、ぶっ飛ぶ目印。
川の流れに身を据えてアユとやり取りをする、、すべてが魅力。
そして、もうひとつ。
アユ釣りは心が乱れると、ダメになる。
本当にそうだ。
焦りや欲、苛立ち、不安、、、
ダイレクトに釣りに影響する。
心の安定、平常心、如何に保つか。
だから面白いのだと思う。
那珂川で沢山のアユを手にするには、残念なほど未熟な自分。散々思い知らされた。
自分が生まれ育った那珂川。
この場所でアユと大いに関わり、自分とじっくり向き合い、見つめ直し、強くななれたらと思う。
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