久しぶりに常陸大宮市の道の駅かわプラザへ。
久慈川河川敷には巨大な流木が流れついており…
あまりの迫力そして模様に心が躍動しました。
美とパワーを感じました。
そして展示室内には…
国指定重要文化財
「いずみ」
…パネルしかありませんでしたが、
グッときました。
考古学的なことは全く知りませんが、このフォルムと顔つきにやられました。
再埋葬とは一旦遺体を骨にしてから埋葬する方法のことらしいですが、この「いずみ」は骨壺なんでしょうかね?
だとしたら、いずみに入れられた骨の主の顔つきが描かれているのでしょうか。
どこかのミイラは布の袋に入れられて、ちょうど顔の位置に遺体の顔を刺繍して埋葬されているようですが、似たような感じ。
そうそう、国立科学博物館ではミイラ展やってますね。
行きたい。
そしてさらに…
「ヤジリ」
僕の大好物。
石の種類はメノウ。
玉の名前で「珂」というようです。
久慈川には玉川という川があり、ここではこのメノウが沢山とれたようです。
なので玉川なんですね。
江戸時代には火打石として江戸東京に流通していたようで…
9割がここの産地のものだったようです。
すごい!!
そして、もっと昔、縄文時代にはヤジリとして加工されていたようです。
遺跡からはヤジリが沢山出土し、焼けたヤジリも、とある動物の骨と共にでてくるようです。
そのある動物とは……
イノシシ
当時もイノシシを追いかけている人がいたんですね。
鹿やクマは当時もいなかったんでしょうかね。
でも、ヤジリの加工は鹿の角を使っていたようなので、やはり北のほうから入手していたのでしょうか。
それとも、イノシシの牙を使っていたとか!?
鹿がある程度いたのであれば、鹿だって沢山骨が出土してもいいはずですよね。
それと、ヤジリを使った狩りも、食べることや毛皮を取ることを目的に行われていたのでしょうが…きっと、狩りという行為を楽しみとして行っていたのではないかとも思ったんです。
情景を想像するには、ルアーケースならぬヤジリケースに沢山の形のヤジリが綺麗にしまわれていて、その時の状況や獲物の種類、大きさなどを考慮して、適切なヤジリを選び、効率よく獲物をしとめる。自分自身で研究し検証する…その工程自体が楽しい。そして、その技術をもって仲間と競い合ったり、仲間と情報交換したり。釣りのそれと似たようなことですね。
面白い、熱い、久慈川水系!!
当時もイノシシの牙を使ったバレッタとか、身に付けてたりしたんですかね?
いたんでしょうね、もののけ姫の「サン」が。
・・・
・・
・
しかし、那珂川水系でもメノウは沢山ありますよね!?
全くの素人ですが、きっとメノウなんじゃないかと……。
子供の頃、石を拾うのが好きで、いつも家の前の川や那珂川で石を探していました。
当時、狙っていたのが、まさにメノウと呼ばれるような石でした。
そして、メノウの中に小さなクリスタル状の石が集まっているものを、もっとも目当てにしており、クリスタル、と呼んでしました。
中には、水が入っているものもありましたね。
割ると水が…
そしてクリスタル的なキラキラの結晶が。
とにかく綺麗。
と……ふと、つながったんです。
那珂川水系でもメノウ……つまりは「珂」がたくさんとれたんじゃないかと。
特に栃木だと黒曜石のヤジリなどが有名かもしれませんが、久慈川のお隣ですし、当然あったんだろうな……と。久慈川水系の玉川は、大きく言えば久慈川と那珂川の間にある川ですし。
そしてさらに思い出すと、家の畑でヤジリとったことあんな……と(笑)。
きっとそうなんですよ。
那珂川水系もメノウの産地なんですね。
どの辺までかはわかりませんが、少なくとも下流の方にはありますし。
つまり、那珂川は「珂」の川なんですよね。
ここで、「那」を調べると、「美しい郷」という意味を持つらしいです。
「珂」がたくさんある「美しい郷」って意味でしょうか?
そんな気がします。
きっと「珂」が美しいんですよね。
美しいメノウが沢山あるから、ここの郷が美しいんですよね。
だとすれば、美しい「メノウ」ってどんなんでしょうか。
かわプラザの展示の中に、その意味を示すものがありました。
〇久慈川水系玉川のメノウは特に赤くて美しく、全国的にも大変珍しい。
〇赤メノウはレッドアゲートとも呼ばれ、美しいものは宝石とされた。
この「赤メノウ」。
家の近くでも沢山あるように思います。そう、那珂川水系にもです。
当然、玉川の赤メノウにはかなわないでしょうが。
この「赤メノウ」の存在が「美しい珂」を意味していたんですね。
赤く美しいメノウがある郷
展示にはこうも記してありました。
「赤メノウ」
生命力を高めるエネルギーを持ち……
血液に力を与える……
子宝のお守り……
ん~。
知りませんでした。
人間の力を引き出し、繁栄へ導く石
だからこそ、本当の意味で美しい郷が、この那珂川水系に生まれたんではないでしょうか。
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