2022年、数年ぶりに腰を据えて挑んだ那珂川本流サクラマス。
3月の下旬より、川の様子を観察しながら竿を出し続けて…
いや、今もまだ出し続けているサクラマス。

そう簡単には出逢うことができないサクラマス。
ここ那珂川はそれほど数がいませんから、より一層そのチャンスは少ないわけです。
0、0、0、0……
無限の0のようなところから…
ようやくの3。
わずか3…です。
これは、サクラマスにこの手で触れた数ではなく、細い糸を通してサクラマスとやり取りができた3。
手にできたのはわずか、1です。

「逃した魚はデカい…」
よく聞く話ではありますが、確かにそんなこともあるのですが、せっかくのチャンスは意外にも儚く消えてゆくものです。
それは準備不足、判断ミスによるものです。
残るのは、スローモーション化されたその時の光景と、手に伝わってきたサクラマスの激しい動き…
そして、たいへん大きな後悔のみです。
がしかし、ここ那珂川で、たとえ1でもここに棲む、しかも、海と川を行き来した奇跡のサクラマスに触れることができたこと。
これはとても価値あることと思います。
川の中にある…コクチバスとの境界線。

そんな境界線にいるサクラマス。

どうしたって手で触れたくなるものです。

顔が小さく、体高のあるムチムチ、コンディション抜群のサクラマス。

背の桜彩と…

体側の白銀…

…白銀……そして…

その間の墨帯。

この色彩。

生はもっと美しいです。

生はこれくらいのイメージです。
これくらいのイメージで頭に残ってます…のが正しいです。

標準体長なところ。
そして尾びれも虹色に輝いています。

胸も白ラメ。

普段あまり着目しないであろう臀鰭付近。
臀鰭はやや桃色ががっています。

背中の黒点、背びれにも黒点が多数。尾びれにも黒点が多数です。

約3年という短い一生のうち、1年間を海で過ごして川に帰ってくるヤマメが俗にいうサクラマス。
一般的なサクラマスです。那珂川にも棲んでいます。
大きさにすると50cm以上であることが多いです。

今回のサクラマスは40cm台。

おそらく、海での生活期間が数カ月ほどの短期降海型のサクラマスと思います。
まる2年を迎える秋に繁殖して、その一生を終えると考えています。
那珂川のサクラマスの生態に関する詳細記事はこちらです。
しかし、きれいです。

目の後ろもこんなに淡くもあざやか。

目じりにはシワがありますね。

僕にはオーロラの夜空にみえます。

この目で何を見て来たのか…。
遡上個体との出逢えるシーズンも終盤。
無数の0にある1/3…
たかだか3ではありますが、その3が示していたものもが、なんとなく感じとれましたから、もう少し、鮎シーズンが本格化するまでの間、準備を怠らずに、さらなる出逢いにかけたいと思います。
この記事へのコメントはありません。