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鮎の利き口~那珂川終盤~

すっかり秋になってしまいました。
こんなに厳しい下流は…はじめてだったような気がします。
石はないですし子砂利化進んでます。

こんな流れで釣ることが懐かしい。

水が多かった、天候にも恵まれなかったところもあります。
「今年は鮎が少ない…」

そんな話もちらほら。
しかし、本当にそうなんでしょうか…。

釣れなさ具合とハミの状況、なんか嚙み合わないような感覚です。
シコリが残っています。

今年の早期遡上鮎たち。


確かに上ってきていました。
ただ、量は今一つだったのかな。

昨今の大型鮎はまさにこの子達、早期遡上魚が少なかったことがサイズが大きいということからうかがい知れます。
23~26cmがそろうのと27~28cmほどが交じる、そんな感じではないではないでしょうか。

あの2012年のような少なさとサイズ感はないですので、そこまで少ないわけではなさそうです。
下流域、釣れないながらも岸寄りは石は黒く磨かれていた時期もあり、初夏も例年にくらべればあるような気がしていました。
ただ、ハミのサイズが・・・小さい。

この時期に遡上鮎ですか?
極端な表現ですが、そんな小さなハミアトも目立ちました。

きっと、想像するに、
早期遡上は少ないながらあって、その後の中期の遡上魚たちが少なく抜け落ち、後期の鮎たちがそれなりにいる。
天候不順で水も多くて、餌条件も良くなかったこともあり、生育もいまいち。
シーズン盛期に釣れる魚が少なく、後期の魚も仕上がりが遅れている。

こんな感じが2021年なんではないでしょうか。

台風もなく、主の産卵が遅れた2020年秋。
この遅れが今年の遡上状況そして釣れる鮎に大きく影響したのではないでしょうか。
秋に水があること、海の水温など環境の諸条件のバランスがマッチして初めて多くの鮎が返ってくる…
そんな極めて自然なことを実感したように思います。

「そっとしておく」

夕食の時間にちびっこにした僕の質問
「那珂川の鮎、増やすにはどうしたらいいと思う?」

「そっとしておく」そう答えたちびっ子。

どこか納得しました。

環境の影響を受けやすいからこそ、繁殖に貢献する鮎たちをできる限り多く残してあげる。
これもまた自然な考えではないでしょうか。

「鮎の漁獲を減らすこと」つまりは産卵親魚を増やすことが、
厳しい産卵環境条件下を乗り越えて、帰ってくる鮎たちの底上げにつながると思います。

去年とらなかった鮎がいたからこその2021年の鮎なのです。

簗やなわばりなどの漁法はたくさんとれる、みなさん共通の印象があるかと思います。
一方、個人の釣りや投網についても、多くの方がやればそれなりの量になります。
漁法によっての漁獲制限を議論するにはこういった漁法ごとの獲れ具合を把握し、そのインパクトを見ておく必要があるんだと思います。

「昔は、い~ぐらでもとれだんだぞぉ~」
そんな話をちびっ子たちにはしたくない。
鮎がずっといられるように漁法、場所、期間など漁獲制限をすることがこれからは必要不可欠なのだと思うのです。
茨城県とまたがる那珂川ですから、そういった資源保護につながるルールも共通となることを願います。

では自分で何ができるのか。
今の漁期は11月30日。
昨年は10月いっぱい鮎を釣り、産卵時の鮎もいただいた身であります。
竿納めの前倒し、すでに取り組んでおられる方々も多いかと思います。
これもやれることの一つ。

利き口

話は大きく変わりますが、鮎を上から見ると…

唇が「左右対称な個体」と「片方が大きく発達している個体」がいることに…気が付きました。
そう、片方ばっかりで石をなめているのではないだろうかと。

利き手ならぬ、「利き口」が鮎には存在するのではなかろうかと。

そう思ったのでした。

それぞれの鮎によっても闘争本能に違いがあるように、石組の好みや、流れの好み、コケの好みがある。
個性豊かな方々ですから、当然ながら

ハミ方も個性がある。

はずですよね?

ぷっくり左側だけ発達した唇は、この鮎が左利きである証。
左にある石をなめるタイプなのか、はたまた左側に石がある場所に定位するのが落ち着く…その石ばっかり左側でハム…なのか。

だれか研究してください。

外傷によるものなのか、病気なのか、本当に利き口なのか。
なんのリサーチもしておりませんが、とても気になりました。

「那珂川における天然鮎の生息環境と利き口の出現パタン」

そんな論文あったら面白そう。

そんな気づきもあった那珂川終盤。

すっかり秋の装いです。

今、雨が降っていますがこれで一気に秋モードが進むのではないでしょうか。

流れのしぼまった強い流れのなかで、ガツンとくるあたり。

釣りたては、盛期の鮎のような真黄色の大鮎でもあっという間に橙色がでる時期。

それもそれも季節を感じさせてくれるものです。
この、橙色や鰭先の黄金。
そして腹側のラメはまるで深海魚の発光器のよう。

釣るよりも観察する方が長いような、そんな鮎師はそうはいないかもしれませんね。

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