AYU

鮎の泉、伏流水でのひと時

ここ最近の夜はどうも変な夢をみます。
一番びっくりしたのはお笑い芸人の小藪さんが死んでしまうという夢。
翌日のニュースに「小藪」「死」の文字とともに顔写真が載っていて血の気がひきました。
よく記事を読むと「死ぬかと思った」という話だったのですが、体調不良で搬送されたそうです。

縁もゆかりもないですが、どこかでつながっているのでしょう。

さて、

今年の鮎は順調に遡上。
茂木の川漁師青木さんが2014年のときに言っていた「ここ10年で最も多い遡上」から9年。
少しどんぶり勘定して「ここ20年で最も多い遡上」に2023年はなりそうな出だしですね。
川にいけば必ず帯状の遡上。まだ4月上旬だというのに川が鮎でいっぱいになりそうです。

河川工事や田んぼも少しずつ動き始めて、早い所だと濁りが本流にさしてきています。
増水して減水して、ようやく濁りが薄れてきたかと思うと、しっかりとはとれきれないでまた雨。

田んぼも代掻き本格化となればもう泥かぶりとなることは必至。
渇水も著しい年ではありますが、これだけ鮎がいると、石をなめてなめて、みがいてくれるんではないかという…なんとも残念な期待はありますが…。

でも、これだけ鮎がいても、本流にはすっかりと青ノロ成長中。

これは支流の支流の沢の青ノロです。
おそらく同じ種類と思われます。人家もない山が水源となる沢でも、こうして青ノロがはる。
水質というよりは、青ノロが人や魚、鳥、動物などによって水域に侵入し定着すると、日照や河床条件などによって良好な場所に生えるといったプロセスだと思います。
定期的な増水攪乱がないならば、やはり伸びてしまう。沢は本流の縮図ではなかろうかと思います。

鮎がいる今年、青ノロがどうなるのか、しっかりと観察したいです。

そんな那珂川ですが、

伏流水のある泉に多くの鮎たちがおりました。

鮎の泉です。

水は透きとおり、日も十分にさして良質のコケがあるのでしょうか。
水温も低すぎず、浅瀬は温かく、風でさざ波が立ち適度な目隠しとなる場所。

こういった本流の環境というのも、ものすごく鮎にとって大切なんだな、というのを知りました。
映像でみるとわかるのですが、奥の奥まで鮎がいっぱいで、はんでいます。
追星も確認できるほどすっかり成長しました。

増水氾濫、繰り返される土砂の排出と堆積、氾濫原、池の形成、蛇行、雨。
大事ですね。

そして…

カワウの飛来。

遡上鮎がこれだけいるとカワウの胃袋も十分に満たされていることでしょう。
繁殖期ですから子育ての方もうまくゆく年となると想像できます。

カワウアプリ登録しましたが、リアルタイム投稿だということに気づかず…
同一日時でデータをしぼればどのくらいのカワウが那珂川に来ているかはわかりそうですね。

今年は1羽の単独カワウの姿が目立つ気がします。
大きな群れはまだ数回しか出逢っていません。
鮎がたくさんいるためか、ねぐらからそう遠くまで移動せずともお腹いっぱいにできるのでしょう。行動範囲がせまくなっているのかもしれないな、なんて想像してました。

以前、カワウのことを書いた記事。

春のカワウはおそろしい

「川に人がいることが大切」という考えです。

でもここ数年でやはり感じてしまったことがあります。
カワウが群れで採餌中、車で近寄るともちろん逃げます。僕はいつもそのカワウたちを追いかけるのですが、大きく移動して次に降りるであろう場所へと車でいくと、やはりいて…
あっさりと採餌中。

また追い払って追いつめると、また離れた場所で採餌。
僕たちとの一定の距離を保ちつつ、彼らは逃げ、そして逃げた先でしっかりと食う。
非常に残念なんですが、イタチごっこ…痛感したんです。

確かに川に人がいれば降りにくい。でもそこに降りなくても別な場所で十分に採餌できる。
人がいたその場所の鮎はその時間食われなくても、どこか別な場所の鮎は時間差で食べられる。

そんなことがよくわかりました。

遡上鮎5gとして、カワウ1羽が500g/日食べると100羽で50kg。1日1万尾の鮎です。
4~5月いっぱい60日として3トン、60万尾の鮎です。
200羽ならその倍ですね。すごい量です。

この時期川にいてカワウの飛来を阻止している釣り人。
一方で、毛針釣りで混獲される鮎が100尾/日・人とすると、遡上鮎5gとしてヒト1人500g/日。だいたい流域に20人として10kg。1日2千尾の鮎です。
4~5月いっぱい60日として600kg、12万尾の鮎です。
早期放流鮎の尾数を考えたら、決して少ない数ではないと思います。
そしてなにより天然個体です。
針掛かりした鮎をリリースしても残念ながら今後の生き残りに大きなマイナスです。
来る冷水の季節に耐えうる体をキープするのは難しいでしょう。つまりは死を意味します。

つまらない試算でしょうが、こう考えると川にいて守られる鮎って一体…
というように感じてしまいます。

カワウはヒトがいてもどこかで食べる。
ヒトも鮎を混獲して減耗させてしまう。

現状、カワウと人の影響が遡上鮎にのしかかっているとも考えられます。

茨城県側では遡上鮎を守るため3月1日から5月31日まで毛針は全域禁止。
鮎の解禁は6月1日。
禁漁期である遡上の時期のふるまい方も、僕らは考える必要があると思います。

そしてコクチバスも同様に鮎をがつがつ食べて産卵コンディションは抜群。

産卵床を守るコクチバス。360°しっかりと警戒するようすがわかります。

鮎が増えればカワウやコクチバスも増える方向に力が働くように思います。
彼らに「足るを知る」的なマインドはおそらくないでしょうが、自然界の中で生きるには食える時に食って、増えるときに増えるというように、常に最善最良、もしくはそれらのマックス値を常に追い求めているものと思います。

当然ながら、環境が大きく変わって、カワウにとって餌をとりやすくなったり、数が以前より増えたり。コクチバスに関してはもともと日本にいなかったり…。
個体数の管理は必要であり、今後もとりわけコクチバスについてはキャッチアンドイートなのではありますが、やはり第一はヒトの方でできる取り組みを…。

足るを知るべきは人間。

ここは忘れちゃいけないと思うのです。

ここまで書いて、自分ができることといえば何なのか…
「川にいること」

そうです、振り出しに戻りましたね。
でもやはりできるのは、川でカワウや鮎や魚たちの観察を時間が許す限りすること。

今はそれしかありません。

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