AYU

遡上鮎、還してください

3月26日の増水中に帯状の遡上を確認し、1日あけて28日にも帯状。
そのあとは毎日本日31日まで朝も夕方も帯状の遡上が続いている状態の那珂川。

どことなく怖い。
怖さを感じるのは僕だけでしょうか。

どことなくな感覚はおそらく、フィナーレ感。

・・・

現状、岸沿いにはキラキラしながら群れが連なっているのが橋の上からでもわかります。

こんな岩盤にも鮎の姿。

温かとなった今日は今週一の遡上と感じていたとろです。

朝もはよから遡上があり、帯の幅、厚みがとりわけ違う感じ。

そうは言っても端から真っ黒な筋がくっきりと出るほどではないので、まだまだだろうとは思いますが、それでも途切れなくすすむ鮎たちは、いまのところトータル的に多いと思われます。

昨年は例年通り2月下旬に遡上があって、その後パッとしなかったけれど、6月以降も遡上が続いていましたから、秋の遅くまで漁期が終わってからも結構な鮎が下ったように思います。
出水もあって、その時はまだ漁期でしたが小ぶりながら数多くの鮎がいました。

今年は去年の6月までの鮎がすでに3月中にきてしまっているような感じです。
那珂川流域の支流、枝沢、そんなところまで鮎の遡上がいたっており、どこをみてもキラキラと鮎がいる状態。

こんな年僕は経験ありませんし、やはり怖いんです。
ここでは書きませんが、色々な心配もしています。

それほどまでに鮎がいますから、遡上が難航するような落差のある場所には鮎がこれでもかというほどにたまっています。

こんな水しぶきが上がるような場所でも、その先を目指して進むのです。

あるのかないのか、いけるのか、いけないのか。

わかろうがわからまいが、鮎は遡上するのです。

すさまじい遡上力です。

あまりのすごさに、僕はクラフト作業のほうが一向に進みません。
こんな年めったにないでしょうし、しっかりと観察したい。

無性に川にいたくなります。
もうどうにもこれはとめることができません。

時間が許せば川へいき、観察したり、映像におさめたり。

躍動、感動、心と頭はヒートアップ状態です。
ワクワクがとまりません。

6月以降に鮎が釣りたくてとかではなくて、いまこの鮎をみていたくてワクワクします。
もうなんだかわかりません。

そんなワクワクさんな状態のところに、とても残念なことがおきました。

今週一の活性となった今日。
岩盤を遡上しようと必死に浅場をのぼる鮎たちは昨日以上の数。

前日も大多数の鮎たちが遡上しようと落差の下には溜まっており、夕方遅く暗くなるまでジャンプしながら遡上する姿がみられました。

なかなかすごい量です。

しかし、17時過ぎに様子をみにいくと14時にはいた鮎たちの姿はまったくなく…

鮎のいた水辺にひっかかり滞留していた草や枝は散乱…
何かがおかしい…出水でもあったのか?いや、こんな短時間に?

よく見ると…
鮎がたまっていた場所の岸辺には濡れた足跡。

ピンときました。

そして駐車場までぽたぽた続く、水滴。
網に絡まった枝や落ち葉をはらったであろい残骸。

もう残念で仕方ありません。

現行を確認したわけではないですので…あくまで想像の域を脱しませんので…
もしかすると河童かもしれませんけども…

でもこれは、間違いなくそうだと思います。
ほんとピンときました。こんなことが起こるんではないかという懸念も少しあって、朝、昼、夕と、できるだけ見にいくようにしていましたが…一歩遅かった…

今年は鮎が多いせいか、カワウはねぐらからあまりはなれなくても鮎がとれるのでしょうか、あまりカワウの姿をみません。
カワウも生きるのに必死なのでしょう。
抑えられるエネルギはちゃんと抑えて、効率よく餌をとる。

随分と食べていることでしょうけども、でもそんなカワウより怖いのはヒト。
人です。

人間さまがこれで、どうしてカワウを責められましょう。

漁場監視を専門に行う組織、あったらよいと思います。
勝手なこといって恐縮です。

それと・・・

今のところたくさんの天然鮎が帰ってきています。
でもこういう年だからこそ「来年のために」「次世代のために」できることは何かを感がえて行動すべきときなんだと思うんです。

いっぱい帰ってきたから大丈夫じゃん。
この感覚になりそうで怖いです。

6月の解禁があって産卵期になってこれからどうするかでは遅いんです。

僕は漁期短縮、産卵親魚を残すことだと思います。できればここに科学的なデータが肉づけできたらいい。
数が多い年こそ、次世代を多く残す取り組みをする。
人の影響やら環境やらに耐え抜く鮎のバリエーションを残す。おそらく今年の鮎は今までにない様々な環境を経験するはずですから。今が残念な河川環境ならば、その環境にさらられている鮎自身を残すことが最もここに適応したエリート鮎を守ることにつながるはずです。

渓流魚のようにいなくなってからでは遅く、人為的に作った鮎では資源回復はできない。
鮎も絶滅危惧種です。
天然鮎、ものすごく大切。

昼過ぎまでいた鮎たちのようす、よかったらどうぞ。

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