ササ濁りで出たのがこんなにも美しいサイなもんだから…
サクラを忘れてすっかりみいってしまった貴重な朝時間。

黄金ボデーはヒット直後に水面を割って躍り出て、それがサイであることが確定したのだけれど、あまりの黄金ボデーだもんで、サクラ並みにハラハラドキドキでした。

なんといっても頬の橙がもう強烈。

もちろん追星だって、散らばり具合がなんともバランスよくて…
髭が橙だもんで…さらに強烈。

本当にきれいな魚。
そして目もきれいなんですよね。

鰭とかもういうまでもなく…
でもやはり写真では伝わりきらない…やっぱり生サイはやばいですからね。
このサイはリリースです。
普段はサイを持ち帰って解体。存分にその命をいただきます。
その中の一つ。

プルンプルンなこちらに加工。
さらに絞りに絞って…

ここまで厳選。

さらに乾燥をすすめます。

サイの膠の完成です。
流域のベンガラや黄土、胡粉などの着色用にと仕立てました。
限りなくここの土地の素材で。
で話は反れますが、このサイの膠。
乾燥中にやたらとこのサシガメがエキスを吸いに来るという…怪現象。
おそらくはミネラル補給なのだと思いますがなぜかサシガメだけ何匹も。5~6匹は吸っていました。

こちらのギョビール。
サイの心臓や浮袋、ナマズの浮袋、コクチバスの胃、鰻の浮袋…などなど。
おっとこちらにもサシガメが。

少々臭みますがきれいですよね~。
美しき軟組織。光にあたると豊かな淡透感。
またしても素晴らしい魚の姿に気づいてしまった…。
どうしよう…
そしてさらには硬組織。

これは海の魚だったか?ちょっと覚えていません。ベラかな?

バスの背鰭の棘、ナマズ幼魚の顎骨、鱗、鰻の鰓蓋…

ザリガニの胃石。
彫刻作品につかいます。

鮎の耳石(孵化日調査中)。

魚によって耳石の大きさ、形は様々です。

手前はコクチバス、奥の丸い瘤のようなのはサイ。
極めつけは

咽頭歯。

サイの咽頭歯です。

本当に歯のような硬さです。

しかも僕の犬歯並みに尖っています。

シジミなどを割るのに活躍しているのでしょうか。
左右でかけている歯や根元から無いのもあります。
日常づかいの咽頭歯ですからそれだけダメージもあるのでしょう。
咽頭歯の状態と食性とかの個体差みたりとか、たのしそうですよね。
貝ばかり食べている個体とかはだいぶすり減っているのかな?それとも貝好きの個体は遺伝的に尖っているとか?
貝好きはそもそも遺伝するのか?笑
ほんとくだらないかもしれませんが、そんなことばかり考えている毎日です。

で、サイの咽頭歯を見たいから摘出してほしいといった長男が、あまりにもそのフォルムがかっこいいというので…

精麻でよった紐をつけて首飾りに。

縄文的。
いいじゃんか。
「それなんですか?なんかの角?」
「いや、サイの咽頭歯です」
って…
「は?」
ってなるやつです。
咽頭歯、集めたいな~。
那珂川のコイ科全部。
作業場にショーケースおいて、並べて…
そこまでいったらもうそれは、
まぎれもなく
「那珂川の咽頭師」
そうなれるかどうかは自分次第。
咽頭師に僕はなる!!
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