ちょい~と前の夏らしい秋。
そんな秋も本格化し、川の様子は寒々しさ、静けさに包まれつつある。
ひにひに鮎の姿は減り…
川底に沈む鮎の姿も…。
河原の鳥たちは元気でヤマセミやカワセミは鮎が姿を消しつつあっても盛んに飛び回っている。
柿は熟し、落ち、鮎も落ちる。
その意味は同じに思うこのごろ。
秋色を求めて手にしたコクチバス。
瀬肩に静止し、ゆったりと泳ぐ姿からは想像もできないほどに機敏でしつこい、その動きは釣り人を魅了する。
そして何より美しい。
最近はこんな感想ばかりで、あれですが、これは本当。
釣っては大切なことに命をつながせていただいております。
っと、鮎、鮎。
今年は9月いっぱいで竿納め。
下流域にこだわる僕にとっては、本当に釣れなかった2021年。
早期遡上はいたけど少なくて、だから確かにデカくて釣れてる。
かといって資源量はトータル的にはどうなのか、少ないのかといえばそうでもない。
そんな印象を持っています。
ピン甘な夕暮の那珂川のように、もわっとしたシーズン。
盛期も岸寄りの浅場の石は黒く、鮎はいる様子でしたが…釣れない。
もっと少ない年はこんなんではないのだから、それなりに鮎はいたのだと思うのです。
ただ、そのいるであろう鮎はやはりサイズが小さいようだったのです。10月にはいってみる陸バミもハミは小さい。しかし、広い範囲にあるのです。中には遡上鮎ですか?といったハミも。
日照不足か、水量が多かったのか。
早期遡上のあとが抜け落ち、後期の鮎はいても小さい、といった状況で釣れる鮎が少なかったのではないだろうかなと。
それに、増水や高水、あかぎれ、水温低下、水温変動、そんな環境条件下だったものだから、もともと潜在的に病原菌がいる河川中では鮎の健康状態も悪化して、不漁につながったのではないだろうか…。
こればっかりは想像の域ですが。
しかし、10月にもなれば下流域にも鮎は多く姿をみせ、あ~やはりいるんだな~と。
改めて感じたのでした。
近年の不漁の現状からすれば「漁獲制限」といったことを考えるかたも多いかと思います。
そんな資源状況の昨今において、漁場の拡大、期間の延長といった動きもありました。
それについて様々な意見をネット上でも見かけます。
簗のこと、なわばりのこと、投網のこと、そして釣りのこと。
この漁法はよくて、これはダメ。これは取れすぎる。
・・・実際はどうなのでしょうか。
産卵期の10月中旬に下流で釣ることは控えるべきか?
じゃあ10月の同じ時期に上流で鮎を釣るのは良いのだろうか?
これから産卵を控える鮎にとってのダメージと考えた場合、どれだけ差があるのだろうか。
いまいちピンとこない。
瀬付き鮎を釣る人がどれだけいて、どれだけのインパクトがあるのか。
日中の産卵場には雄ばかり見られましたし、卵をもった雌があまりいなかったことを考えれば卵は守られているのか。夕方や夜間に釣ることとどれだけの差があるのか…。などなど。さまざまな研究データを集めれば制限の根拠は集められそうですが、那珂川ではどうなのか?といった問題もありますよね。
だったら、産卵盛期を迎える10月中旬には全漁法禁漁のほうが紛らわしくないようにも感じます。
しかし、やはり漁法によって漁獲インパクトに差があると思うので、どれだけとれているのかを漁法ごとに調べる必要はあるのだろうと思います。
釣りや投網は漁獲量調査というのもがあって、毎年調べられていますので、他の漁法もデータをあつめれば比較は可能なのだと思います。
そのインパクトを把握してはじめて、漁法ごとの期間限定の制限、場所などの制限がなされるべきなのでしょう。
今は、11月いっぱいの漁期、投網の漁獲範囲も上流方向へ拡大されています。
渓流魚への影響も懸念されます。どれだけ捕れたのかをちゃんと把握すべきだと思います。
このことをきっかけに、那珂川全体での漁法ごとや場所ごとの漁獲量の把握を進める必要があるのではないでしょうか。
僕がいつもこのブログで書いているようないい加減な憶測では、資源状況は把握できません。
ハヤブサを従えて
また適当なことをつらつらと書いてしまいましたが、僕は見たんです。
那珂川で、本物の野生の姿を。
いったい何のことかはわからないでしょう。
しかし、本当に見たんです。
鮎釣りをしている時、1羽のミサゴ?いやはじめはミサゴだと思ったんですが、よく見たら胸のまだらのゴマ模様がたくさんあって、ハヤブサじゃないかと考えたんですが、流れてきた魚を拾って目の前を低空飛行し、対岸の竹にとまりました。
なんたる光景でゾワッとしたんですが、それもつかの間…
上流から現れたのです。
このような表現が適当ではないかと思うのですが、野生の姿といいますか。
まるでハヤブサを従えているかのように表れたのです。
そして我々を見据える姿。
僕を畏縮させ・・・ついに竿をしまいました。
そして僕は思いました「なれない」と。
そう恐れました。
そう思ったすぐに、「僕もそうなりたい」。
そう活力がみなぎったのでした。
鮎は全然つれなかったけれど、那珂川の本物に出会えたこと。
恐ろしさと同時に沸き上がったこの感覚はきっと忘れない。
あ~はやく、那珂川のほとりに家が欲しい。
カジカガエルがうるさくて寝れない場所を。
ずっと探しているのです。
朝起きて、川船にのって那珂川へでる。
魚を捕る。
戻って魚を彫る。
こんな生活がしたい。
家族5人で。
そして色々なことを変えていきたい。
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