かっさかさな地に雨が降って、少しばかり潤ったここ那珂川流域には…
トロットロな水が流れていました。
生物由来のとろみからくる泡なのか、人間がまいたり作ったりしてできた大地からもたらされる成分のものなのか、あらゆる素材がまじりあっての「泡」と「とろみ」。
その後のドカ雪で少しずつクリアー化する川ではあるとも思われますが、今のところ雪代カラー…というよりは泥濁りです。
こちらは…泡といっても…
日々人間の生活から生れる泡です。
流れを漂う間にパチパチと消える泡ではありません。
ここ茂木町を流れる川にはこういった場所が残念ながら多くあります。
魚は棲めますが、この川を好きになれる方はどれほどいるでしょうか。
私は故郷の川ですので好きなんですが、それゆえにいつも残念に思います。
油のようなものが流れ込んでいたり…
それはもう、それなりの臭いが漂っています。
生活の中で僕たちが出す水は場合によってはこのような形で川へと排される。
この川は残念ながらこの町の排水路。
ゴミの投棄もありますし、ゴミ箱でもある…。
ちびっ子たちと一日かけて川を歩いてショッピングに行った日。
多くの魚や水鳥に感動する中、ちびっ子ですらこの様子に胸を痛めた様子でした。
「魚がかわいそう。」
以前にも書きましたが…
多くの魚や生きものが暮らす環境ではありますが、美しく映る部分とそうでない部分が極端な川だと思います。ここをよく知る人ならばおそらく、後者の印象が強いはず。
生きものがいることに甘えて目をつむる…あきらめる…あるいはそもそも気づかない。興味がない。
那珂川の魚をとって販売するという生活を営む上では、この環境はあまりにマイナス。
当然ここに記すことも…。
もちろんこの状況が改善されることを望みます。
だからといって、決して犯人捜しをして、あらためさせたいわけではなく…
誰かに何かをしてほしいわけでもありません。
この状況を見て、じゃあ自分はどうするか。
ただそれだけです。
ここの川の水はやがて茨城県の那珂川へ注がれます。
そして海へ行くでしょう。
僕はゴミは捨てませんが、この故郷の川の流域で暮らすということで間接的にも直接的にも悪影響を及ぼしているわけです。
この土地へ海から戻ってくる魚やカニたちは、この水を身にして、身に蓄えて帰ってくるのです。
自然豊かな川とは。この川の魅力とは。
この川の鮎を学校給食で子供たちに食べさせたいと思いますか?
僕は食べます、そしてちびっこたちともおいしく食べます。
この行為はやめません。
自分が食べる魚たちなら、その魚たちが暮らす環境をきたなくするという考えには至らないはず。
だから利用することをやめない。
いつの日か…。
さ~どうする。
ちびっこたちの行動は意外にも早かったのですが、まずシャンプーは使わない。
単純に頭をシャンプーで洗うのが嫌というのもあるでしょうが、魚がかわいそうだから。
そういって、湯シャンに。
僕も先日、那珂川の河岸美容院にて頭を寛風に整えてもらいましたので、このタイミングで店主の旦那様がすでにやっているという湯シャンに。
今まさに艶と微かなウェッティー感が出てます。学生時代の懐かしい手触り…よみがえってきました。
一先ず体は適切な部分だけ泡することに。この点は今後検討したいですね。
そしてもう一つ。
洗濯。
洗濯ものが多くて、毎日のことですし、洗濯洗剤の消費が激しい。
なにか代替品はないのか。Googleしてみると水で十分との見解もありますが。
ちょっと色々と情報をあつめるようですね。
でもできることというか、すでにやっていることがあります。
それは、あまり汚れなかった服は洗わないでまた着る。という技です。
冬に室内作業の場合などはまず汚れませんし、下着だけ取り換えれば比較的長期間着られます。
じゃあ自分はどうするか。
に対する現時点での行動です。
色々な人の話を参考にしながら、取り入れられるところは取り入れて、自分たちのライフスタイルに無理のない範囲で改善しながらやっていきたいなと思っています。
豊かな自然=豊かな水環境 そう思っています。
さて、ようやくジヤマメ
地ヤマメ、ジヤマメ
こちらのヤマメはジヤマメのイメージで三陸沿岸河川のジヤマメ。
25年ほど前、ここ那珂川流域の支流の沢に生息していたヤマメ。
それを探したい。
そんなことをかつてから想っていまして、今年ようやく足を運びました。
茂木の里山を源に流れでる清らかな水で25年以上前の当時はヤマメを確認していました。
進んでいくとコケのカーテン。
とにかく多くて、イノシシの通り道にもアーチ状にたれていたりして、なんだか幻想的な空間がひろがった小渓。
一部、自宅工房に飾ることに。
とにかく長いんです。
Googleするとキヨスミイトゴケっぽい。
着火の種にもいいかもしれません。
希少種ではないのかな?ひろく分布してます。
日向ぼっこ中なのかモクズガニの姿も。
小学校のころ、学校から帰ってから友達とモクズガニを獲りにいったことを思い出しました。
随分と時が経っていますので、石はなくなり、子砂利で埋まっているのかと思いきや…
長靴では渡れない深さの淵があったり、石がごろごろあったり。
当時の記憶よりも複雑な渓に思えました。
植林された針葉樹沿いにわずかに流れがあるといった場所まで上り詰めていったん終了。
「まだいるわな。」
そんなことを思ったこともあって、次回の調査方法検討しながら小渓を降りました。
天然ブーメランをゲットして…
人工感のある天然石を割って…
写真はありませんが、
枝沢にひそかに伝承されていたとされる「伝説の杖」をいくつか手にして小渓をあとにしました。
調査の続きは、もう少し暖かくなったらしたいと思います。
カワモズク
泡もありますが、ヤマメも残っているかもしれない、そんな故郷の川の…
こんなわずかな湧水に…
キョトキョトの彼らは…
おりました…。
どうやら…これは…カワモズク。
ちびっこと川を歩いていた時に発見して、大興奮した、カワモズクです。
色々な方々に種類を訪ねてはみましたが、そこまではわかりませんでした。
わずか、手のひらにおさまる範囲…
コンクリート間にあるパイプから流れ出た湧水に…
みをまかせ、たなびく…モズク様。
「汚」から「清」までみせてくれるこの故郷の川に
もう少しちゃんと目を向けることが大事だと、確認した3月でした。
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