那珂川水系小河川。
子供の頃、この大木の根元でよく釣りをしました。体調を崩して学校を休んだ日、熱が下がったからといって、ここに隠れながらコイ釣り。懐かしい記憶。近所のおじいちゃんに見つかりましたが、、、。
那珂川といえばコクチバスが数多く生息し、50アップの釣果は良く耳にします。中には60アップの話も。
アグレッシブに瀬の中で魚を追う一方、トロ場で底につく水生昆虫や底生魚をも喰らう。サクラマスシーズンにはコクチバスのが良くかかります。
素晴らしい引き。わざわざコクチバスを狙いに本流にはいきませんが、釣れると嬉しい。楽しいのは間違いないです。
いや、わざわざ本流に狙いにいってますね。
15年前の支流のコクチバス
2004年、那珂川水系の支流ではじめて目視確認したコクチバス。その時の個体は20cmほどで、同サイズのオオクチバスと仲良く遊泳していました。
正直、驚きました。この小河川といえば、今から24年前はオオクチバスが生息していて、コクチバスは一切いませんでした。当時のオオクチバスの分布状況としては那珂川合流付近にのみ分布。上流にはいない状況。もちろん、那珂川本流のワンドにも生息し、ライギョやブルーギルもいました。
それから約10年後の2004年には繁殖してかなりの数が生息。
10年でがらりと変わるのですね。
コクチバスを釣りまくる
2004年発見時から、コクチバスを釣って釣って釣りまくりました。当時は大学生でしたので帰省時のみの釣行でしたが、大学を卒業して社会人になるまでの間に500個体以上は釣りました。大型の個体で50㎝弱。
当時はスプーンで入れかかり状態でしたし、ドバミミズをノーシンカーでドリフトさせる釣りで、爆釣。2~3時間で40個体以上は釣れました。
この地域ではコクチバスのリリースが禁止されているので、C&Rはできませんから、数年で相当数のコクチバスを取り除いたことになります。
その後、県の調査や漁協の駆除などもあり、現在までにさらに1000個体以上は取り除かれています。
今のコクチバス
2004年当時に比べれば、本当にコクチバスが少なくなりました。餌を使ってもなかなか釣れないほどです。休日ともなれば東京などからも釣り人が訪れるほどでしたが、この状況では1尾にたどり着くのが難しいと思います。
ただ、隠れ場所も非常に多いこの川。石の隙間やテトラの中に身を寄せるコクチバス。
コクチバスの生息密度がぐっと減ったこの川で、このあとどんなことが起きるのかが、とても重要なきがします。
果たしてまた2004年当時の状況に戻るのか。
完全に河川からコクチバスを取り除くことは難しいです。数が減った分、本流から移入してきたり、稚魚の生残や成長がよくなったり、あっという間に元通りになってしまうかもしれません。魚類相も今と比較して今後コクチバスが増えるとすればどう変化するのでしょうか。今だからこそ、調べておくべきことがあると思います。
僕にとっては思い出深い河川。
魚類相の豊かさは県内屈指と思います。
そんな川だからこそ、今後もコクチバスの生息状況をちゃんと見守っていきたいと思うのです。
余談 コクチバスの眼
過去にInstagramでコクチバスの眼について触れました。コクチバスは眼に頼って獲物を得ています。なぜなら濁るとあまり釣れなくなるからです。これを「眼が良い」というふうに表現するのが適当なのかはわかりませんが、魚を追う時も獲物の非常に細かな動きに対応しています。水がクリアーな時は、眼で広範囲の獲物をサーチして見つけてしつこく追う。一方濁りの時は視界がききませんからサーチ範囲は狭くなり、そのかわり眼よりも顎下の穴(下顎側線孔?センサー)を使って丁寧に獲物を得ています。コクチバスは夜釣りでも釣れますし、濁りのきついときも投げ釣りであれば釣ることもができます。これは眼よりもセンサーを使っているためです。
当然の仕組みかもしれませんね。
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