AYU

那珂川アユの友釣り-鰓蓋無き囮と共に令和なアユを求める―

今年は初遡上が3月上旬に確認されたので、たっくさん釣れると期待していたけれど、那珂川下流域のアユは、どうやら不在?らしく、、、、。

解禁から那珂川本流ではボウズ3連荘。

時間と囮代が悔やまれる。

解禁当初の冷水病の発症を機に下流域のアユの何かがおかしくなったような印象。ただ、冷水病の影響ならば下流域ほど回復も早く、魚が着いてもいいはず。

原因の1つに、どうやらカワウの影響がありそう。

御前山ダムからやってくる。

私が通うポイントにはいっつもカワウが200羽ほどステイ。餌場に、、、。これまでもカワウが入ったあとは釣れないことが多かったような気がしていたけれど、数羽の場合の印象。まさか200羽ならアユはいなくなるでしょう。

1羽の餌の量は500g/日と言われ単純に計算したら、、、100kg/日!?

全部アユってことはないだろうけど、まあアユが主だとして6割アユと仮定した場合、、、、、60kg、、、、。

アユ1kg3000円として、18万円/日!!

荒稼ぎの漁師!!2日で高級鮎竿1本買える。

カワウが入ったあとはアユが釣れない、と聞くけれども本当でした。今まで何となく他人事で信用していなかったところがあったけど、強く実感しました。

打開策は、カワウより早く川へ行くこと、それも毎日。それは僕には無理。

・・・・・そして気象条件。

ここ数年、どんどん渇水がひどくなっていたところですが、今年は雨雨雨。晴れたと思ったら雷様。朝起きたら川真っ黒。

アユ釣りするタイミングがありません。

そんな中でも釣っている人は釣っている。

・・・・

あ~、釣れたな~。と素人ながらにも言える年はあったかな~。

ないです。

強いて言えば2014年、そして一昨年。

2014年は大量遡上があって、那珂川の漁師さんがここ10年で一番の遡上量の多さじゃないかな!?といったほどとか。

忘れもしない4月12日那珂川下流域。一日中のぼったとかいう帯状の群れの頭に遭遇。サクラマスの釣行時のこと。

水面は波立ちます。

これまでアユの友釣りは那珂川下流域と支流の2か所をメインでやっていて、それ以外はやらない、という縛りを設けていましたが、今年はさすがに少し足を伸ばしました。

今回はそんな2019年の数少ないアユの友釣り遠征のレポート。

僕の囮アユ

囮はいつも家の冷や水で飼ってます。養殖囮だから一回戦いに出して傷を少々おってもここで癒すことができます。お気に入りの場所です。

これに甘んじたのが今回の脱輪釣行のずべての始まり。

実は、10日ほど前に購入した囮が8尾いました。父親と私の分です。3匹1000円なので6尾購入。2尾おまけ。

釣れない釣りで負傷した囮は意外と長生きし、当日までにかろうじて1尾ご生存。その1尾は鰓蓋が欠けており、左右の鰓がむき出しの個体。使用感もある個体。逆針の痕あり。よくぞ今日まで生き残ったと称え、今日はこの子を使うことにしました。保険として、夜に投網で捕った12cmほどのアユも収容。すでにまっすぐツーンツ-ンとしか泳がない状態。おもりをつければどうとでもなるでしょ。囮を買うのが惜しくて、、、。いざ、初めてのポイントを目指して那珂川を遡上しました。

初めてのポイントで天使と悪魔のささやき、、、幻聴

那珂川中流域のポイントへ到着するとすでに10名ほど釣り人が。ポイントとしてはわりと広め。入れてもらえそう。下流の方に声をかけて入れてもらうことに。話を聞くと、アユはいるけど追わない。とのこと。

囮を丁寧に川へ浸して仕掛けを準備していると、下流の瀬尻の方が良型をかけた。釣れる!と確信し、ゆっくり構えていた心に急にアクセル。

囮をなじませる間もなく、夜網で捕ったアユに鼻環を通す。

...

水上スキー炸裂。

初っ端から披露させるつもりはなかったのですが、まぁ~想定内なので、恥ずかしくありません。

釣り開始5分で最後の切り札「鰓蓋のない囮」の登場。

さすがに慎重に釣りました。

手前からなじませて、時間をかけて、ていね、ていね、丁寧に~♪

10分ほど流して、気が付きました。

井戸端で寝かせた鰓蓋のない囮は意外と泳ぐ

10分過ぎて、じれったくもなって、、、流れの速いところへ突っ込みました。意外と泳ぐ。

この意外な現象。おそらく、鰓蓋がないことが意外と泳ぐに効いていたと考えます。鰓蓋がないので鰓にダイレクトに酸素が供給されるし、鰓蓋を動かすエネルギーも使わない。エコドライブな囮。よ~く考えてみると、なぜ1尾だけ井戸端で生き残っていたのか?ということ。逆針を打たれ、傷をおっていたとしてもです。それはまさに上記の理由。逆転の発想!?思い込みはいけませんね。この囮が教えてくれました。

しかし、この囮でもやはり反応はありません。おそらく囮が浮き気味だったのかな?

なんだかんだで40分ぐらい、流れの強弱を交互に流してかかるのを待ちました。待ったというより耐えた。

いくらか頭もやられてきたせいか、天使と悪魔がささやきます。

「一旦釣りを止めて、囮を買いに行こうよ」

「いやいや、下のおじさんに囮1匹頂戴っていっっちゃいなよ~」

本気で悩み、考え、「おじさんに声をかけよう」と、まさかの決断をくだしたとき、、、

モソモソ~、、、ぎゅ~ん!!

奇跡の天然アユ!

写真はイメージです。

そして、天然に囮がかわって連発。これぞアユ釣り。状況が一変します。

ここまででおわかりいただけたことでしょう。アユ釣りって「ぼ~っと突っ立て釣ってるんじゃない、色々考えて釣っている!」ということを。

ただ、周りの友釣り師の方々は「囮一匹頂戴~って言おうかな、どうしようかな?」なんてことは考えていないでしょう、、、。

・・・

釣れる人は釣れる、波に乗れなければ釣れる人にはなれない

その後、ポイントの上から下まで探って、少しずつですがアユとりました。そして、気づきました。奥の流れの速いところほど釣れる、広い瀬の中でも瀬肩下のフラットな棚域にアユが止まる。

でも気づいたときにはもう波はなく、乗れなかった。

そんな中、1名だけは波に乗ってバンバンかけている。

昼前から棚域で少しずつ、かつコンスタントに挿してくるアユをかけて元気な囮を十分にキープ。みなが釣れない、流れが速くて打てないころ合いに元気な囮で本番スタート、流心でバチバチかける。

こうなってくるともう、独壇場。だれも止められない。

どこにいれてもかかる。いつの間にか人がたくさんいても1人の釣り場になっていく。

かなりの数を釣ったとみうけました。

...。

あぁ~悔しい。正直な気持ちです。

そちら側になれなかったことが純粋に悔しいのです。

なれなかった原因はどこにあったのか、、、。鰓蓋のない囮のせいか?入川場所か?原因というよりも言い訳にできそうなことは思いつきます。

初めてのポイントで足回りの石の状況がわからないし、体力筋力も低下していて3回も足をつるし、無理して立ちこみたくなかったし、、、、、と。

エビちゃんも数えきれないほど披露しました。

まだまだ素人。

沢山友釣りをして、数を釣って、いろんな場所もやらないとです。

死ぬまでやりたい釣りですから、毎回、一生懸命にやりたい。

そう思います。

また友釣りに出掛けたらレポートしたいと思います。

冷たくも和やかな目をした那珂川のアユを求めて。

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