FISHES

幻のルリヨシノボリ

今回はハゼの話になります。
学生時代からずっと憧れていたハゼがおります。
「ツバサハゼ」といいます。
石垣とか西表あたりにしか確か生息していないんですよね。
一度は見てみたいハゼです。
図鑑を見ていたちびっ子が、このハゼなに?っと聞いてきて思い出しました。
しかし、ハゼの仲間と分かったちびっ子にも驚きました。
ちゃんとSakaniseされてます。

こんな日常からハゼに頭がシフト…
ヨシノボリのこと少しだけ書こうかなと…。

那珂川でみられるハゼといえばシマヨシノボリやオオヨシノボリ。
クロダハゼというのもいるようです。
学生時代にヨシノボリに興味を持ち研究テーマに…
当時は文献をあさって形態、分布、生態…古くからの知見を調べて…
全国各地の河川のヨシノボリの生息状況を整理、そして現地に見に行きました。

北海道から沖縄、それから対馬や屋久島へパジェロミニに乗って野宿しながら。
風呂よりヨシノボリ。
2週間風呂に入らず…喉のあたりを指でつまむと赤い粘土のようなものが。
アカって、赤いんだなと知りました。
今思えば温泉たくさん入っておけばよかったなと…でも温泉に火が付いたのもヨシノボリ行脚がはじなんですよね。

その頃のヨシノボリ研究から10年が経ち、日本列島のヨシノボリ類の形態的・遺伝的な分類も進んだようです。
魚類検索図鑑なる分厚い魚類の分類図鑑も改訂され、このヨシノボリ類も整理されました。
僕は完全に10年空白。
まったくわからなくなっちゃいました。特にかつてのトウヨシノボリというヨシノボリ。
このこたちは当時から「トウヨシノボリ○○型」みたいのがたくさんあって、地域で型が違うことが報告されていました。
この辺が今は、カズサヨシノボリ、オウミヨシノボリ、シマヒレヨシノボリ、クロダハゼに。
さらにトウカイヨシノボリやビワヨシノボリといったトウヨシノボリの仲間もいるのでトウヨシノボリはとにかく複雑。
ヨシノボリというと仔稚魚期を海で過ごす川と海を行き来する両側回遊性の生活史をもつというのが一般的な認識とおもいます。
那珂川のシマヨシノボリやオオヨシノボリも両側回遊性です。
でもトウヨシノボリの仲間には海に行かないものと行くものがいたり回遊をみても複雑。
形態、遺伝、回遊などトータルの整理がまだかっちりとしていないのでしょうね。
とりわけ形態的な分類は詳細な部分まで突き詰めれば突き詰めるほど地域でバリエーションが出てきてグルーピングが難しいのではないでしょうか。
「日淡会のHP(トウヨシノボリの混迷)」に詳しく整理されています…複雑ですね。
那珂川にもトウヨシノボリがいますが、クロダハゼなのかカズサヨシノボリなのかは調べたことがありません。
一度、ちゃんと調べてみたいですね。
トウヨシノボリも飼育するととても可愛いです。ホバリングしてくれますから。
餌にもつきやすいです。書いていたら無性にトウヨシノボリが飼いたくなってきました…。
・・・
・・

ちなみに上の写真のシマヨシノボリ。琉球列島のシマヨシノボリと東北岩手の個体が映ってます。
沖縄のシマヨシノボリは顔のミミズ模様が那珂川を含め本州のより太いのが特徴です。

そして一番好きな大型のヨシノボリはルリヨシノボリ。
でも那珂川では見たことがなく、日本海側には多く分布しているのですが、太平洋側だと確か千葉あたりにはいて、あとは岩手の小河川に局所的に分布しているんです。
両側回遊性のハゼで仔魚期に海を浮遊しますので海流の影響で分布範囲が決まるのでしょう。
日本海側から津軽を超えて親潮に乗って関東太平洋側まで分布を広げるということはとても難しく思えます。
また、岩手沿岸のルリヨシノボリは生息場所も局所的。そもそも岩手沿岸はリアス式地形のため、海に降った仔魚が沿岸沿いに海流にのって関東地方の河川へ接岸するというのも極めて難しいのでしょう。

でもいないとは限りません。
もしかしたらを探していきたいですね。
トウヨシノボリの分類には興味があって、ライフワークで研究してみたいな~と10年前は思っていましたが…
今やもう手出しが困難そうです。
那珂川水系産のルリヨシノボリを探すことをライフワークとしたいと思います。

しかし、那珂川には色々な魚がいますね。
少しずつ目を向けていきたいです。
カワアナゴ、そしてアユカケだってまだ見たことないですから。

カジカの石化け前のページ

見慣れない角度からシロザケ次のページ

ピックアップ記事

  1. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息するサクラマスの生活史
  2. 【速報】那珂川天然遡上アユ初確認!!
  3. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息する戻りヤマメについて

関連記事

  1. AYU

    もうアカは舐めない ~那珂川鮎釣り~

    9月12日の那珂川の出水。那須地方での短時間豪雨でダム放水。那珂川小…

  2. AYU

    熟む産む埋む~那珂川本流の鮎の産卵~

    トンビがびっくりするほど飛んでいた那珂川下流域。何だろうか?サケでも…

  3. AYU

    那珂川天然鮎の遡上状況~茨城県千代橋~

    先週の11日。2021年那珂川にて天然鮎の遡上を初観測した日。その時…

  4. FISHES

    雑魚釣りロボに遊漁券は必要か?

    那珂川本流。雨も多く、増水して岸際のチャラは雑魚釣り…

  5. AYU

    アユは夏にも遡上する

    3月にアユの初遡上を確認してから早くも9月。もう、産卵の時期…

  6. THE OTHERS

    那珂川のアユと御前山ダムのカワウ

    茨城県の御前山ダム。ここは那珂川の支流相川に建設されたダム。…

コメント

    • ジミー
    • 2020年 11月 25日

    ルリヨシノボリかどうかわかりませんけど、ガキンチョの頃ガサガサしてて、綺麗な青く光るヨシノボリ捕まえたことあります。

    茨城の石岡の田んぼの横の畦道みたいなところです。
    もう既に30年以上前の話ですが…

    ヨシノボリって顔がかわゆいですね。

    水槽で買ってみたくなる魚です。

      • River4129
      • 2020年 11月 26日

      青く光るヨシノボリ。
      とてもきれいな魚ですよね。
      結構好きな方が多いので良かったです。
      昔は顔の歌舞伎のような赤い線が苦手であまり良い印象がなかったのですが、
      私も青いという印象が強く残っています。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2021年6月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

LATEST ARTICLES

  1. HANDMADE WORKS

    ぶっつけルアーからの脱却~10年振りのハンドメイドミノー
  2. AYU

    怪伝「那珂川雨乞体操」
  3. AYU

    こげにすんなや那珂川のアユ
  4. LIFE

    360度廻ってin Motegi
  5. FISHES

    【秋色の那珂川】モクズガニの彩と藻屑神
PAGE TOP