AYU

あれから10年、今日は最高の春遡日和

あれから10年…

あの日、那珂川にいた僕には、まさかきょうの今を想像できただろうか。

その時、一緒に川で鮎を追っていた同僚たちは、おそらく今も魚たちへのまなざしは変わっていないだろう。

そして今考えれば、あの日にすべては始まったように思う。

大挙して那珂川を遡上する鮎たち。

今日という今日は、最高の春。

そして最高の遡上日和。

増水引水から鮎の遡上のない日はないが、今日は今シーズン1番の鮎の群れが上流を目指す。

朝は8時から14時過ぎまで、細くなったりはあるが遡上し続ける。
10年前のあの日を思い出す。

そして…

群れの中から飛び出す大きめな個体。
しっかりと石をはむ。

縄張りを持ち始める季節。

いつ頃遡上してきた鮎のなのか。
上流を目指す大群から身を外す、強い「個」の意識。

なぜここにとどまることを選ぶのだろうか。
怖くはないのか。

みなと同じじゃなくたっていいじゃないか。
僕はいつだって僕だ。

自由なんだ。

それでいい。
僕は今日、そう強く思った。

断続的に帯、発達は出水のあとに前のページ

Otolith Boot Camp次のページ

ピックアップ記事

  1. 【速報】那珂川天然遡上アユ初確認!!

  2. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息する戻りヤマメについて

  3. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息するサクラマスの生活史

関連記事

  1. FISHES

    那珂川に浮かぶ「モクズガニ軍艦」

    へいっ!らっしゃい!!「つなっち寿司」へようこそ。秋に急遽開…

  2. FISHES

    リズムは4、生活としての釣り

    寒暖差が気になりだした10月のこと。川沿いの朝は特有の霧に覆われて、…

  3. FISHES

    【箱眼鏡と梅干の効能】竹竿カジカ釣り

    竿をなんの迷いもなく振る、娘。まだまだ暑かった秋の夕暮れ、那珂川。ラ…

  4. AYU

    陸バミとカワウが教えてくれること

    4月上旬の那珂川茨城県との県境付近。やはり。カワウの…

  5. AYU

    霜が降りた日~アユとココロザシ~

    3月9日、朝起きると真冬並みの寒さで顔が痛む。障子を開けると眼を開け…

  6. AYU

    人はセガセガ、アユは一瀬一淵ゆっくりと

    3月ももうすぐ終わり。そして平成も。人間界は人事異動やらなん…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
LATEST ARTICLES
  1. HANDMADE WORKS

    蜻蛉灰と藻屑灰
  2. LIFE

    モクズガニと菜の花のパスタ~那珂川の春を味わう~
  3. ACCESSORY

    那珂川で熟成した流雷木
  4. AYU

    どんぶらこ~どんぶらこ
  5. NATURE

    モクズガニイリュージョン
PAGE TOP