AYU

水わすら…川のにおい

梅雨とはいつごろなのか。
ずいぶんと前から梅雨のような日々。

夜行でのDBMMZとの出逢いや…

蛙との出逢い。
普段とは異なる夜の世界。

じめついた日々のじめついた心。

それをたのしむ空間づくり。

雨というのは呼吸をすこしばかり楽にしてくれる。

短時間にどさりともたらされる水をどう導くのがよいのか。

まったく動作はともなっていないものの、見てはいる。

過去よりも間違いなく。

空間づくりというのはオシャレな言い回しであって、実際は気ままに手わすらしているだけ。

ただただ、雨の降りようや湿気、音、動きをみたりいじったりしているだけ。

がしかし、なんとおもしろいことよ。

ここに受け止めた水はいつかは魚たちのもとへもゆくだろう。

そう考えると、雨わすら水わすらもわるくない。

鰻だって雨を待っているし、水を待っている。

それはMMZを食べたいからかもしれないけれど、そんな単純なことじゃなさそうだ…。

鮎だってほら。

こんなにも梅雨彩に。

重なる雨と増水、おそいくる病…
それに負けずと磨きがかかる鮎のすがた。

むしろ、夕立を待ち望んでいたかのように…

慌ただしく雨に舞い跳ぶ。

草のにおい、土のにおい、鮎のにおい…

雨がもたらしたその「川のにおい」。

足元の黒々とした石の間、赤橙色の帆をたてて、踊るように泳ぐ鮎のすがた。
僕がこどもの頃みた、鮎のすがた。

その時と同じにおいがした。

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