AYU

【秋色の那珂川】なんでそんなに跳ねるのか?

2020年10月中旬ころの那珂川下流域。
産卵を迎えた鮎たちが群れで降っているようです。

しかし、どうしてこんなにはねるのか?

虫を食べている??

虫を食べているのはオイカワの映像です。
ブログトップの画像…色々いじってみましたが…異世界になっちゃいましたね…。

確かに川辺には虫がたくさん飛んでいますが…。

〇体に虫がついてる?

虫がついていても跳ねますよね。外そうとして。
でも虫がついているわけではなない気がします。

〇お腹の卵巣精巣をほぐす?

ジャンプして体をくねらせたり、水面から空中へ出た時や水面に落ちた時の物理的な衝撃あるいは圧を利用して、お腹の中の卵巣や精巣をもみほぐすのでしょうか?もみほぐすことで、より産卵時の卵の出や精子の放出の柔軟さはでそうですよね。
お尻に近い卵や精子ほど熟し具合も早いとすると、奥の卵や精子もちゃんと良い具合に熟せるように体をくねらせている…。
どうやら、雄は複数回産卵に関わるようです。雌は一回で放卵するようですので雌の場合は卵の熟し具合が均等に進むように、もむのではないでしょうか。

〇健全な鮎であることをアピールする?

なかなかすごい光景です。

群れが跳ねている様子をみていると、流れの緩やかなよどみではねている場合もありますが、瀬が淵へ流れ込むところで、強い流れに向かって突っ込んでいる姿も目にします。日中、ずっとやっていることもありました。
詳しく言うと、流れ込みで砂利が淵へ流れ込む駆け上がりが形成されている場所です。産卵に適した石があり、泥がたまらなく、底が常に柔らか。石の隙間にも水が通っているような場所。
きっとここでも産卵は行われているのでしょう。
そんな場所で流れに向かってバンバン飛ぶんです。

おそらくそんな場所で飛ぶ鮎はオスなんではないかと。
そして、メスに対して、
「俺は、流れになんて負けない、こんなに強く健全なオスだぞ!」
とアピールしているのではないかと…思うんです。

みなさんどう考えますか?

生き物の行動って、わからないことが多いですよね。
鮎は1年しか生きないのに、どうして毎年この時期に群れをなして、そしてこうして跳ねるんですかね?

だれにも教えてもらえないはずなのに。
みな初めての1年、0歳なのですから。

きっと長い年月の中で、この行動が出来上がってきたのでしょう。
必ず何か理由があるはずなのです。

11月だというのに箒川で鮎が追ってかかる…温暖化?なども言われていますが、これまでと違う今年の那珂川の様子もまた、0歳の鮎を通して次世代が生き抜くための1パターンとして那珂川の鮎の目には見えないふか~いところに刻み込まれるのでしょうね。

那珂川に浮かぶ「モクズガニ軍艦」前のページ

【秋色の那珂川】鮎の彩次のページ

ピックアップ記事

  1. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息するサクラマスの生活史
  2. 【速報】那珂川天然遡上アユ初確認!!
  3. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息する戻りヤマメについて

関連記事

  1. ACCESSORY

    【Bambrooch】那珂川水系のさかなたち~下げ針四天王~

    しつこいほどのバンブロ記事。失礼します…。下げ針でよくかかっ…

  2. AYU

    鮎を迎えにいこう

    すべての始まりは3年前。自分がやりたいことを書き出して、なんとなく具…

  3. AYU

    【河川芸術界の巨匠】髭長先生とハミアート

    夕刻の那珂川…河川敷。ずどどどどどどどぉ~おおおおお…

  4. AYU

    夕暮れの那珂川にのまれる鮎

    2020年、秋の那珂川では鮎が産卵しておりました。夕暮れの那珂川の…モ…

  5. AYU

    新月と雨、一筋の流れに鮎を感じる

    2月20日の新月と昨日の降雨。水量は変わらずですが、雨がやや川の水温…

  6. AYU

    【妄想生態】それは陸封以前からもちえたもの

    何の話かといいますと、鮎の産卵のことです。鮎は海と川を行き来する両側…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

LATEST ARTICLES

  1. ACCESSORY

    ブラックマス~那珂川の流木鱒~
  2. ACCESSORY

    【Bambrooch】那珂川水系のさかなたち+
  3. AYU

    鮎の不流動はワクワクへの道なのか
  4. AYU

    新月と雨、一筋の流れに鮎を感じる
  5. AYU

    那珂川の神無に群れ舞う笹の葉アユ
PAGE TOP