FISHES

モクズガニの藻彩な腕毛針

フライフィッシング。
ほぼ経験がないフライフィッシング。
10年前に1度チャレンジすべく、道具を揃えたのですが…
キャスティング中に竿が折れて…
どうやらもともと竿の構造上の問題により折れたとの診断だったのですが、すっかり心も折れてしまい、一切触れることもなくなってしまいました。

毛針自体は毛針引き用に自作したりしていましたので、少しだけ巻いたことはありました。
思い返しても小学生のとき、赤い羽根募金の羽や布団の羽、落ちていた野鳥の羽根を適当に使って巻いたくらいです。

モクズガニの腕毛はモンチッチ

モクズガニを見ていて、腕毛が立派だし、いい毛してるな~という思いから、毛針にできないかな~なんてことで、キープしておきました。

陽に当たると茶色い腕毛。
爪の先にも細かな毛の塊もあります。
腕毛がはえる場所、はえない場所の境界はどのようにプログラミングされているのだろう。
長い足毛はアッシュ。
腕毛よりも足毛のほうが長い。

そこで、今回久々に巻いてみることにしました。

茹でガニの腕。
自然乾燥させて、ドライヤーで丁寧にブラッシングしながらブロー。
想像していた状態はふさふさだったのですが、意外にもゴアゴア。
いや、質感がそっくりだなと…。30年ほど前のモンチッチの毛並みに。
ほらほら。そっくり。
茹でガニの毛…。残念ながら…。

残念ながら茹でモクズガニの毛は毛針には使えませんでした。
熱による消耗でカピカピになり、ボロボロ壊れてしまいました。

モクズガニの腕毛をシェービング

そこで…
生モクズガニからカミソリで腕毛を剃りまして…生の腕毛を採取。

この状態で乾燥させ使用することに。
ここにも一工夫必要でした。
毛針を巻くには簡単ではないことが…わかりました。

藻彩な腕毛針

そうはいっても意地でもまきました。

後ろ上からみたもの。羽をひろげた虫をイメージ。
羽子板で使う羽根のよう。
羽根は拾ったもので、野鳥が落としたものと思われる。鳥はなんでしょうか?
こんなこともあろうかと、羽根を見つけては気ままに採取してました。
羽根図鑑っていう素晴らしいものがあるようですが高価で手にできません。
横から。ボディーの茶色い藻彩のモフモフがモクズガニの腕毛。
水に触れると2~3倍に膨れあがります。
上から。羽根の先端は橙色の円斑、黒い縞模様もあります。
頭にはミノムシのミノの糸をいただいてモフモフに。
下から。なんの虫なのか、模したものもありませんし、適当に巻いてみました。
ちょっといまいちなセンスですが、何かつれるといいな~と思います。
手のひらにて。サイズは結構小さめです。

毛針は難しい。
難しいけれど面白い。
巻くのも、材料を見つけたり、合わせたり、その工程が楽しい。
これで釣れたらとてもうれしいのでしょうね。

しかし、ミノムシ…野鳥…モクズガニ…
異色コラボ。毛針のサイズ的にも何をつりゃいいのだろうか…。

また気ままに巻いてみたいと思います。

それより、モクズガニの腕毛をカミソリで剃った人ってどれくらいいるのかな?
その前に、ブラッシングブローした人いるのかな?
気になります。
いたとしたら、きっと仲良くなれるんじゃないかと思います。

【Bambrooch】那珂川水系のさかなたち+前のページ

【河川芸術】~川の氷~次のページ

ピックアップ記事

  1. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息する戻りヤマメについて
  2. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息するサクラマスの生活史
  3. 【速報】那珂川天然遡上アユ初確認!!

関連記事

  1. HANDMADE WORKS

    ランディングネット「Monkey chair」は薬効あり!?

    製作中の那珂川原産ランディングネットシリーズ。以前からずっと作りたか…

  2. HANDMADE WORKS

    【黙目杢】那珂川がつくりだすもの~那珂川水系産ランディングネット~

    もくもくもく…少しずつですが増殖中なのが…あれもこれもと…よ…

  3. FISHES

    モクズガニから宇宙、そして自分~PASTA~

    2020年のシーズンを迎えた那珂川のモクズガニ。川の掃除屋さんともい…

  4. FISHES

    無数の0に儚くも1/3…那珂川サクラマス2022

    2022年、数年ぶりに腰を据えて挑んだ那珂川本流サクラマス。…

  5. FISHES

    鬼怒鱒~鬼怒川の八頭身~【魚類妄想生態学】

    鬼怒川の固有鱒鬼怒川。那珂川とともに北関東を代表する鱒の川。…

  6. HANDMADE WORKS

    マンモスを狩るのをやめた日

    それは今の僕たちのすぐそばにあるもの。様々な歴史を物語る遺品というの…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2023年3月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

LATEST ARTICLES

  1. LIFE

    360度廻ってin Motegi
  2. HANDMADE WORKS

    那珂川コクチバスのバンブローチ
  3. AYU

    川香る鮎縄張る
  4. FISHES

    コクチバスの未来
  5. FISHES

    銀鱗のシロザケが放つ淡い色~那珂川の回帰鱒~
PAGE TOP