NATURE

火の玉が飛んだ夜~那珂川超常現象~

台風19号

台風19号通過。那珂川水系ではこれまでにない水位上昇。那珂川小口観測所で夜6m50ほどの水位に。平水より6mほど高い。地元下流は…。想像を超える水の高さ。

雨降る深夜、NHKのdデータで水位をチェックしつつ、時折、棒電気を照らして前の川を確認して過ごしていると、目の前の川のあたりで両親が見たといいます。

「火の玉」

飛んでいたと。青白い発光体がス~っと流れ、消える寸前はオレンジ色だったと。雨の中です。いったい何だったのか。火の玉か?深夜に議論。

ムササビ、川を流れる白いゴミ、ヤマセミ、棒電気が流れてきた?濁流で流れてきた石がこすれあって火花がでた?これはありそうですがなんかしっくりきません。

その後もさらに1度飛んだと言います。母親はここへ嫁いできたばかりのころ(40年ほど前)にも見たと言います。

映像は残念ながらとれませんでした。

でも昔からずっと思ってました。ここら辺って何か変な感じが時折すると。急にぞ~っと寒気がするときがあったり。不気味な雰囲気があります。一人で川は歩けないという人もいます。ずっと誰かに見られているような、そんな場所です。

ん~、なぞは深まるばかり。

台風が教えてくれたこと

朝起きると…いつもと少し違う景色。

家の裏ではちょっと土砂崩れ。家の前の田んぼは満水、隣の田んぼへ溢れています。流木や竹、葦などが流れ込んでいます。上の写真はだいぶ水が減った状態ですが、濁水は左岸の護岸を超え、あっさり田んぼぼへ流れ込みました。過去最大の被害。川沿いもだいぶえぐられました。ニホンミツバチの巣箱ももちろん流されました。

あちこち浸食されて・・・・石を詰めて補修。

一日がかり。まだまだ終わりません。

でも思いました。この土手も畑もご先祖様が整えてくれたから、今があるのだと。土手には石が沢山詰められていて、その時の情景が頭に浮かびました。

大切にしなければいけない・・・・と。

・・・・

氾濫原

逃げ場を求めて流れの緩やかな浅場へ向かう。

キンブナだと思います。流れにもまれボロボロ。大増水でも魚は立派に身を潜めていますね。

田んぼのほうへ流れ込んできて干上がってしまった魚たち。カワムツ、オイカワ、タモロコ、モツゴ、ドジョウ、ギバチ、ヨシノボリ、キンブナ、ギンブナ・・・・。生き還ったのはフナだけ。

増水、そして氾濫が生む魚たちの分布拡大。田んぼに水がずっとあればフナも定着し、来年春には産卵したことでしょう。

カブトムシの幼虫もちらほら土砂の中にいました。他にもサワガニやエビなんかも。

ナガサキアゲハ、ジャコウアゲハ蛹、オオシオカラトンボ・・・虫たちの姿も。

自然の色はなんてきれいなんでしょうね。台風一過が映えさせます。

恐ろしき那珂川

正直、恐いと思いました。県境の橋。ここは普段なら水面との高低差が高い場所ですが、こんなに水面が近い。

川に立ち、川を身近に感じていたぶん、その恐ろしさが強い。普段見ている景色、普段立っているあの場所、今立っているとしたらどこ?想像できない、わからない。とにかく想像を超えてました。

川の流れ方、環境も大きく変わるはず。改めて那珂川を見てまわらないとですね。良い方向に転じることを期待したい。

産卵を迎えたアユやサクラマス・・・このこたちの無事も祈りつつ、このあとの状況をちゃんと見ていきたいと思います。ふっかふかの川底で大いに産卵してほしいものです。

・・・・

夕空には素晴らしい鱗雲。

那珂川に棲む魚たちに素晴らしい未来を。

2尺のアユ~那珂川の友釣り~前のページ

こげにすんなや那珂川のアユ次のページ

ピックアップ記事

  1. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息する戻りヤマメについて
  2. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息するサクラマスの生活史
  3. 【速報】那珂川天然遡上アユ初確認!!

関連記事

  1. FISHES

    サイのパーマーク…そして那珂グリーン

    本題の前に柿渋の状況について。まだ9月中だったと思い…

  2. HANDMADE WORKS

    世界に一つだけの玉(じるいじる季節かんじる)

    最高気温20℃を越え、汗でじめついた足回りや脇下では蒸かした大豆が納…

  3. NATURE

    那珂川水系原産ニホンミツバチ―冬の蜂蜜―

    気が付けば2020年。あっという間の2019年でした。とにかくチェン…

  4. FISHES

    君が風に舞う髭かき分けた時の…

    思い出す…意味なく…変わらない香り……

  5. NATURE

    里山の春―ニホンミツバチの分蜂とスカイフィッシュ―

    カラッカラの大地にささやかながらの雨粒。気になっていた那珂川…

  6. LIFE

    「茶の味」八十八夜の那珂川水系

    カエル大合唱。そして30度近い気温。もう夏ですね。午前のさわ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

2024年10月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

LATEST ARTICLES

  1. HANDMADE WORKS

    草木染、そして新素材
  2. AYU

    【河川芸術界の巨匠】髭長先生とハミアート
  3. AYU

    時速1尾が生んだ新釣法~那珂川の友釣り~
  4. AYU

    鮎は鮭稚魚を越えて、栃木へ
  5. AYU

    人はセガセガ、アユは一瀬一淵ゆっくりと
PAGE TOP