NATURE

ズーミミーシジ…結氷川に棲む

特に寒い最近の那珂川流域。
過去の電光掲示板の温度表示で「-14℃」をみたことがあります。
見間違いかもしれませんが、とにかくここは寒い場所です。

支流の川は結氷。
僕の水漏れ著しい船には5cmを越える分厚い氷が張ってしまい、取り除くのに苦しんでします。

本流で食事をしようと、ちびっこたちと川原へ。
寒いですが、もう鮎がやってきそうなそんな雰囲気を感じられます。

渇水の那珂川。
川にいる間にも減水している様子がわかりました。

ただクリアーではある。
冬ですからね。

浅く流れの緩い場所では川底の石に泥がかぶっていましたが、少し石を触ると虫たちが多い多い。
ヒゲナガ先生も多数です。
がっつり石を糸で絡めこんでガッチガチ。
これはこれで那珂川の何かを意味しているに違いない…

そして…

小さな虫がたくさん。
ユスリカの仲間でしょうか。冬ユスリカ?

たくさん飛んでいて、どんどん増えてくる…。

あたりまえの光景のようで、いざレンズを通してみると、そこには違った世界が…

まるで雪です。
そして星のようでもある。

藪には…鳥の…

そして猪の…?
この毛をもって帰りたい…
その気持ちをおしころして、那珂川をあとにしました。

帰り際に美しい猫に出会いました。
いい目してました。

かえってから、この冬にどうしてもやりたかったことをひとつ。

ミーシジ

シジミほりです。

マシジミなのかタイワンシジミなのかよくわかりませんが、昔から川にいます。

コイが川底をモグパフしながら食べているのはたいていこのシジミと思って30年。
ここにはいるぞって場所一点集中で掘ると…
やはりでました。

サイズは結構バラバラですが、いますいます。
かといって、よく用水路に大量にいるような大型で…といった状態ではなく、薄々な分布、サイズも小さい。
どこかに密な場所があるのかもしれませんが、そこはコイに聞くことにして…。

ただ、結氷するほど冷たい川の水です。
手を水に入れて、2秒が限界の世界。2度目の浸水ではかなりのダメージを負うレベル。

そんな厳しい状況下で思いもよらない生きものと出逢いました。

ズーミミ

まさかのズーミミ。
予定外のズーミミです。
川ミミズ、若林さんの「川っぷち」にも登場するズーミミ。

今年は注目する宣言をこないだしたところですが(上の記事)、予定にない予想外のズーミミの登場。

掘っていたのはこんな水通しの良い場所。
砂地ではなく砂利、礫多め。

掘っていると、ヌワ~と出てくる感じ。

手前の少し濁りのある場所。
ここはやや砂が多めで水の流れが巻いている場所。
ここでズーミミが出現しました。

はじめは一個体、顔を出して驚き、採集。
掘っていると次々に出現…。

結果、わずかな間に6個体のズーミミを水の中からゲット。

長いのでは10cmを越えています。

限りなく0℃な川の中にですよ…いるんですよ。

ハチマキという白いバンドがある個体もいれば…

ない個体もいる。これはちょっと小さめで細めなズーミミ。

元気に体をくねらせています。

どうですか、素敵でしょ。
ハチマキのしたが少しふくれています。

体の中には黒っぽいものも見えますので、きっと食べたものではないかと想像します。
コンディションよさそう。
それは動きや水の中でもふるまいをみていて思いました。
水温に影響されていない動きに感じました。

普段陸でみるズーミミとの違いは…正直わかりませんでしたが…

この筋を数えたりすると種類がわかったりするんですよね確か。

そして、この先っぽの多数の白い点々。
これは?陸のズーミミにも見られますが、何なんでしょうか。

一先ず真冬に川の中にいることは、今回わかりました。
これが一番の驚きで収穫。

そしてお目当てのミーシジも少ないながら出逢えました。

今日はもう満足です。
しかし、足先と指先がとれそう…。

ズーミミもミーシジもすごい。
水の中で暮らすって、大変だよな…。

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