那珂水系に棲むカジカ。
カジカといえば魚と蛙の両方がいます。
蛙界のカジカはカジカガエル。
秋の那珂川では見かけませんが、春から夏にはたくさんおりました。
なんともよい色。鮮やかです。
鳴き声も最高に美しいのですが、今年も枕元で鳴かせることはできませんでした。
来年こそは。
魚のカジカ。石化けの名人。
このあたりだと、冬だか3月ころに産卵だったかと記憶していますが、孵化して海にいって成長し帰ってくる両側回遊性のカジカ(小卵型)と…
ずっと川にいる河川性のカジカ(大卵型)がいるらしいのです。
川の石化けというと、アユカケが有名。
西日本の河川でつかまえたアユカケ。
たしか、鳥取。こんなにいかついカジカがいるんだと衝撃でした。
口を閉じる力も強い。
鮎を鰓蓋の棘で掛けて捕るのでアユカケと言われているようですが、まだその行動は確認されてない…ようです。
産卵はカジカと違って河口で産卵する降河回遊性。
那珂川では見たことがありません。
いるらしいのですが。
那珂川でのカジカの小卵・大卵の区別はしたことがありません。
沢には海に行かないカジカ大卵型がいて、本流には海に行く小卵型のカジカもいる…そんなイメージです。
本流のカジカはデカいんですよね。形態的な特徴と回遊とを調べてみたら面白そう。
すでに様々な地域で調べられているとは思いますが、那珂川ではどうなの?と。
ちゃんと見てみたいですね~。
しかし、現在もカジカは大卵・小卵などと区別されているのでしょうか。
写真は東北のカンキョウカジカというカジカ。
東北の三陸エリアではよく目にするカジカでした。
那珂川では見たことないです。
カンキョウカジカは川で生まれて小さなころに海で過ごして、川へ帰ってくる両側回遊性のカジカ。
太平洋側の分布は東北や北海道らしいのですが…太平洋側では岩手以北がメインのようです。
宮城県や福島にもいるようですが、極めて限られた場所。
で…仔魚期に海で過ごすなら親潮に乗って関東那珂川にも来ていてもおかしくないですよね。
いるのかな?いても極僅かでしょう。
きっと仔魚は沿岸海域へは出ないのでしょうから…というか出られない?
岩手のようなリアス式の海ではより一層が外海へは流れ出ることが困難なのでしょう。
この太平洋側の魚の分布はおもしろい。
まだまだ知らないことがたくさん。
那珂川だけに焦点を当てても、当然たくさんです。
本や文献、ネット上で色々と情報を集めて知識を蓄えることは大事なことですが、なかなか頭には刷り込まれない。
理解した、知った気にはなるんですが人に話したりするには、いつも少し心苦しさを感じてしまいます。
そして何も知らないことに気づくんです。
やはり実体験から得た情報や知識でないと自信も持てないのでしょう。
しかし、どれほど実体験から魚のことを理解できるのでしょうか。
きっと一生かけても0mmもわからないんでしょう。
実体験から得た知識…人の感覚や思いが交じって本来の事実から若干変化するかもしれません。
理想はこの実体験をたくさん増やして、文献や本ですり合わせを行う…です。
とにかく今の自分には実体験。
そんなことを思うこのごろです。
今度はハゼの話でも。
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