FISHES

「三種の団子」那珂川の蟹魚でん

蟹魚でん。
かにぎょでん。
おでんです。

モクズガニ出汁でつくるおでんです。

ガニ汁といわれる生きたモクズガニをぐちゃぐちゃにつぶして煮たたせてとる出汁。

カニみそがふわふわりと濃縮して泡ぶくとなり浮き立つ。

なんとも美しいカニ出汁。

海のカニとは違うモクズガニ特有のそうとういい香り味わいがあります。
黄金スープ。

昆布だしをあわせます。

そこへこちら。

ナマズと

なんとボラと

こちらはなんとサイ(ニゴイ)の

身を…

ミンチして。

団子に。

ナマズの身はあわいピンクできめ細かくねっとり系。

サイの身は弾力があって、骨交じり系。
なのでしっかり刃物でも叩きます。
サイタタキです。

そしてこれがボラ。
やや色味が悪いですがねっとり臭みなし。

この時点で見た目は3種に違いがあります。
においがややあったのが鯰で、他はほぼ気にならないレベル。
塩、酒、片栗粉を混ぜてゆでて食べ比べ。

どれも想像以上にうまい…
というか商品化できるほどのうまさ。

臭みなし。
イワシやサンマのそれとは比べ物にならないほどさわやか。
驚きました。

塩で十分に肉のグルタミンを感じることができます。

左からナマズ、サイ、ボラです。
どの種も川魚としてもマイナーだと思いますが、一瞬でその印象は変わるものと思います。

ナマズはやはりねっとり系で、きめ細かい舌ざわり。ふわふわです。
甘みうまみも強い。

そしてサイ。
とにかく弾力系でうまみも強い。
ナマズより強い感じ。
気になっていた骨はあるはあるけどサイタタキしたので問題なし。

ノーマークのボラ。
ナマズやサイのようなインパクトはないものの、一番無難なうまさ。
川の魚というよりやや海を感じる風味か。

うまさに順番をつけられないくらい、どれもそれぞれに美味。
発見しちゃいました。

茹でて味を確信できたので、おでんのカニ出汁にいれていきます。

そして、サイ団子はこちらにも。
薩摩揚げ。
サーイーターダキー。

ショウガと醤油でも最高の味わい。
これを出汁に浸して。

モクズガニやこんにゃくや大根、卵も加えて煮る。

モクズガニの出汁が川魚肉にしみてゆきます。

モクズガニはさらに割って。

透き通ったスープ。

モクズガニのふわふわはいい感じに沈み、整えて…完成。

サーイーターダーキーは出汁を吸って弾力を増し、他の団子たちもジューシーに。

那珂川の最強コンボおでんできました。
さらなる食材をあわせてまだまだパワーアップさせたいところです。

冬はおでん屋さんやろうかな。
知ってもらいたい川魚の魅力、たくさんあります。

鮎の不流動はワクワクへの道なのか前のページ

【妄想生態】それは陸封以前からもちえたもの次のページ

ピックアップ記事

  1. 【速報】那珂川天然遡上アユ初確認!!

  2. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息する戻りヤマメについて

  3. 【魚類妄想生態学】那珂川に生息するサクラマスの生活史

関連記事

  1. FISHES

    那珂川のサクラマス産卵場2019

    11月上旬の木ノ俣川。これより少し上流にサクラマスが遡上できない堰堤…

  2. FISHES

    陶漁人「すなどん」おたきあげ

    春はこう、色々な気持ちがまじりあって複雑な気持ちになりがちです。季節…

  3. AYU

    遡上鮎よくのぼってます…そしてモクズガニ

    2021年シーズン、早期の遡上も確認され、一時遡上停滞ぎみな様子に見…

  4. AYU

    本当にあった怖~い話―那珂川鮎の友釣り―

    大量遡上の那珂川。解禁頃はよかったようですが、6~7…

  5. AYU

    揺るぎない野生、遡上鮎にみる

    あれだけ暑かった夏。秋を飛び越えて一気に寒々しい冬へと推移した12月…

  6. FISHES

    スゴい…もうロコ

    秋の那珂川水系。御前山ダムの紅葉。そしてカワウのねぐら。いますね~魚…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. ACCESSORY

    Triceratops masou~那珂川の流木魚~
  2. AYU

    Seventeen 続ロストワールド~那珂川鮎釣り~
  3. ACCESSORY

    那珂川の造形師「尾長三光」先生との再会
  4. FISHES

    虎鱸70ボイルから
  5. FISHES

    【生甘い】那珂川天然ウナギを求めて川漁へ
PAGE TOP